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詩と映画と日記

詩と映画と日記

黄昏

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監督    

マーク・ライデル

キャスト

エセル  ・キャサリン・ヘプバーン

ノーマン ・ヘンリー・フォンダ

チェルシー・ジェーン・フォンダ

ビリー  ・ダグ・マッケオン


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ノーマンとエセルは睦まじい老夫婦です
夏を過ごす為に
アビの鳴く静かな湖畔の別荘に来ました

心臓を病むノーマンは
鏡に写る皺だらけの自分を見たり
物忘れのひどさに怯えて
自分自身に苛立っています

そんな夫に、エセルは
『あなたは私のナイトよ
ふたりで何処までも行きましょう』と
やさしく寄り添います

ノーマンの80歳の誕生日に
疎遠になっていた娘のチェルシーが
歯科医の恋人を連れて
久しぶりに訪ねて来たのは

恋人と旅に出るので
恋人の息子の9歳の少年を
預かってほしいと頼むためでした

ビリー少年は
ノーマンにも負けないへそ曲がりな子で
『馬鹿みたい!』を連発する
反骨 反抗、の少年です

手こずるかと思った老夫婦ですが
ノーマンが釣りに誘ったところ
ビリーは、いやいやながら付いて行き
釣りが好きになりました

少年ビリーとは仲良くなれたものの
父ノーマンと、娘のチェルシーは
ずっとうまく行っていません

娘は『父に愛されたかったのに、愛されず
私は可哀相なこどもだった』と
いつまでも父親を恨んでいるのです

そしてチェルシーは、父親のことを
『自分勝手な最低の男』と言います

そのことばを聞いた母のエセルは
ふたりの不仲に耐えていた
ながい辛抱が切れて
娘を叩いて叱りました

お父さんは、心からあなたを愛しているの
火の中にでも飛び込むほど愛しているのに
言葉で言えないのよ
ひとは、上っ面と違うものなの

古いことを何時までも繰り返して言わないで
いい加減に、忘れてしまいなさい!!!

夫を限りなく愛しているエセルは
ノーマンが発作を起こして倒れた時
神さまに向かって祈ります

『おお どうぞ 
このひとを連れて行かないでください
頑固者なので、
きっと神さまの手におえないですから』

比べるもののない
キャサリン・ヘップバーンの演技に
また感動しました

こども、熟年、晩年の世代を越えて
人生の哀しみと素晴らしさが
ここに有ると思います





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